以下は感想です。

学生演劇というものについて、きらめきのようなものを感じます。
楽しいですよね、楽しかったな。
同じ舞台を共有できること、嬉しかったです。
甲子園みたいなものだなと思うのですが、そのときどきの熱気、歓喜があって、私はとても不思議でした。限られた時間の中で輝きたいと願うことはけして幸せばかりではないのではないかと私自身は思います。
先輩たちがいなくなって、憧れだけが取り残されて、新入生がどんどん入ってきて、アトリエTはきれいな床に、照明機材もどんどん新しくなっています。
更新されていく場所に私なんか必要でなくて、ともすれば垢が新陳代謝ではがれていくように、代が入れ替わっていきます。
せめて、一緒に活動したみんなの、思い出になったらいいなと思いました。
思い出です。
私の意義はもちろんあるけれど（脚本を書けてよかった、演出はまだまだのびしろがある）、関わってくれた後輩たちに、よかったと言ってもらえたらと思っていました。
よかったかな。これは自問です。

いままで書いたブログを読み返してみたら、異常なハイテンションで笑ってしまいました（過去記事参照）。
がんばっていました。私にとって価値あるものを人に価値かまあると思ってもらえるよう。
おかげさまで新入生が来て、次は21回公演。新入生歓迎公演です。
後輩たちのことをとても尊敬しています。いろいろなことを知っていて、知る努力を欠かさずに、自分にできることをやっていく姿勢。
大学4年生になって、感じられるのは後輩の成長です。
18歳の人間たちが時間を経ていく姿を近くで観察できたことは、とても貴重なことだったなと思います。

だいたい終わり。
これが最後のブログ更新だと思うと、感慨があります。でも無理してなくてよかったな。
読んでくださってありがとうございます。
ありがとうございました。

以下は公演のおまけです（観た人がちょっと楽しくなったらいいな）。

今回の脚本は当て書きでした。
イメージについてちょっと書きます。

松下役　松崎
松崎はフレッシュで真面目でストレート。愚直な印象でした。
トランプシエンカで演じる彼を見て、いいなあと思った、ので、彼の愚かながらもまっすぐさなエネルギーをだしたいと思いました。

梶原役　梶井
普段のダウナーでシニカルな表現が印象的な彼女でしたが、演じる役はアッパーでした（シニカルではある）。ものにしているなとは思っていましたが、生の彼女を生かした役を見たかった。
スーツ姿は当初女性性の表現としてスカートを想定していましたが、パンツ姿があまりに似合いすぎていてそちらに決定しました。

福本役　福島
笑顔が素敵。彼女を悪く言う人間を私は見たことがない。笑顔がペルソナとなる人間をやったら、彼女を知っていて見てる人は怖くなるかなと思いました。情感の伴うシーンの福島が私は大好き。
普段の彼女はパンツルックが多いですが、膝丈スカートも素敵でした。

竹田役　竹内
小野田役　小野塚
仲良しの二人です。彼らの仲睦まじさは恐怖を抱くレベルであり、よって劇中でも仲良しにしました。
小野塚の冷たい声音が私はとっても大好きで、真面目な感じの役にしたのですが、竹田と小野田のポジションが役者と正反対だったらしく両者の失笑をかいました。竹内は学業に真面目なんだよな。

吉野役　吉家
しっかりしてる役どころが多かったので、かわいい役をしてほしかった。安定感がばつぐんで、いると安心できた。
キャッチーに、とお願いした衣装だったが、着こなしてくれた。かわいかった。

桑沢役　桑畠
バランス。私の先輩への憧れをつめた。4年生が一人という状況だったが、いろいろがんばってくれてよかった。
憧れが強いばかりに彼の良さは万全には生かされなかったかなと思う。彼の魅力は屈託のない笑顔だと思うので。

役者をやってくれた彼らは、脚本がゼロの状態で名乗り出てくれて、それが私はとても嬉しかった。この場を借りてありがとうございます。

学生演劇の一番強いところは、見る人が限られているところだと思います。だから、内輪に、関係者の知り合いが、友達が、楽しく思える仕掛けがあったらいいなあと思って書きました。
ズレ。

劇団なきがおでは演劇ができます。
人間関係もできます。
もし興味があったら、見に来てください。
見に来てくれてありがとうございました。
はじめられてよかったって思います。
これはステルスマーケティングではありません。
それでは、みなさんの生活にいろいろないいことがあったらいいなと思います。
明日靴のなかに5円玉が入り込んだりしてきますように！