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とある稽古終わり。演出と役者3人は、フードコートにいた。
参加メンバー:竹内周平(脚本・演出)、松﨑義京(紺野役)、小野塚英祐(長篠役)、
         岩崎莉奈(椎野役・インタビュアー・対談文字起こし)

 ―それでは脚本Aの対談です。まず皆さん、今日の稽古お疲れさまでした
一同「「お疲れ様でーす」」
 ―今回、Web部では脚本ごとに対談をやっていきます。ではさっそく脚本Aの内容に関して、お二人(松﨑・小野塚)からお願いします。
小野塚「んとね、主演の松﨑がはしゃいで、周りの人もはしゃいで、ストッパーはいません。あと、キワモノぞろいです。まあ人生に疲れた人は来てください。」
竹内「なんの話しているんだ(笑)」
小野塚「『くだらね~』ってなってすごく面白いです。」
竹内「ちなみに今回Twitterではこんな文章であらすじらしきものを出していますよー。」
(一同、投稿されたあらすじを読む。)
小野塚「小説かよ」
松﨑「え?そんな話だったっけ?」
 ―(笑)それではまずは役者2人に質問です。脚本Aはどういう脚本ですか?
松﨑「まあ楽しい脚本ですよ、非常に。やってても楽しいし見ている分にも楽しいと思いますよ。でも『楽しかったなー』で終わるのはもったいないなーって思ったので、面白いことができたらいいなと思います。」
竹内「本当にね、演出をつけてて楽しくやらせてもらっていますよ。」
小野塚「確かに楽しい。あんな手放しで楽しい稽古場なかなかない。」
竹内「あら、うれしい。でもね、この稽古場で明らかに苦行を強いられている方々がいますよね。」
 ―(遠い目)
小野塚「本当だよ」
竹内「今回インタビュアーを務めてもらっているんですけど…(岩崎を指す)」
岩崎「インタビュアーなのにな…。脚本Aで『椎野』という役をしつつ、パソコンテイクをします…。」
松﨑「リアルタイムで全部のセリフを文字に起こすっていうのをやるんですよ。」
竹内「あらすじに書いていた『フル字幕付き』はこういうことなんですけど…」
小野塚「『フル字幕付き』は比喩表現でもなんでもなく『フル字幕付き』です(笑)」
松﨑「まあ、パソコンテイク(※1)の授業じゃなくて演劇版をやるらしいです。」
竹内「普段授業や式典で目にするパソコンテイクを演劇と混ぜ合わせたらどうなるのだろうってちょっと実験的な面もあります。」
松﨑「まあただ僕が台本通りに読めない人なので…本当にテイカーの方には…迷惑しかかけていないって状況なんですけど…いやー本当によく打つなーって感じなんですけど。」
竹内「実際どうですか?」
岩崎「実際、どこまでが脚本なのかはわからずに打っているので…例えば、今日の稽古で何度か『あー地面だー』って言っていたじゃないですか。何度も言うので、そのセリフ脚本にあると思っていて、で脚本を確認したらなくて…。聞こえた台詞をがむしゃらに打っているので脚本とアドリブの境はあまりわかっていないです。」
小野塚「普段は(セリフをミスしても)演者と音響と照明にしか迷惑をかけないのに、今回はテイカーにも迷惑を…。テイカー優秀です。」
竹内「かわいそうになー」
小野塚「誰だろう、これキャスティングしたの(竹内の方を見る)」
竹内「本職の方(PCテイク経験者)にしかキャスティング入れていないので…」(ごにょごにょ)
小野塚「まあ、ただ馬鹿みてえに時間が失われていく話です!!」
竹内「おお、話戻った!」

 ―本当にタイトル通りって感じですよね
小野塚「まずタイトル見て、タイトルが馬鹿みてえに時間を失うタイトルだなって(意:タイトルが長い)」
竹内「そうですね。長いんだよなー。」
小野塚「あと、脚本Bと脚本Cには華があるけど脚本Aは実質、野郎しかいませんね。」
竹内「そうですね。男子高校生がばかやっている脚本っていうのを書きたかったからこのキャスティング(ほぼ男子)っていうのもあるんですよね。」
松﨑「もう(男子高校生時代は)3年位前の記憶なんですけどね…。『大学受験』ってよりはもう教採(※2)がちらつくみたいな…。紺野たちは大学受験に目を背けながら生きているんですけね、僕は教採に目を背けながら演劇をやっているので…」
小野塚「やめて…!!」
松﨑「あなた(小野塚)はそもそも卒業しなきゃいけない立場なんですけどね。」
小野塚「現実から目を背けてもう1年(大学生活を)やるからね。」
竹内「モラトリアムを延長してね。」
松﨑「まあでもうまくやっていこうかなと、現実でもうまくやっていこうかなと思います。」

 ―じゃあここで、お二人(松﨑・小野塚)に自分のやっている役のことを話していただきたいと思います。
竹内「紺野さん(演:松﨑)とシノ、篠原…じゃなくて長篠(演:小野塚)です。いまだにシノの本名、篠原か長篠かわからなくなる。」
小野塚「お前(竹内)が書いたんじゃないのか!」
竹内「まあでもね、篠原さんじゃいけない理由はあるのでね。これネタバレになっちゃうなー。」
松﨑「この劇、珍しい名前の人多くない?だから噛んだら多めに見てください(笑)」
 ―じゃあ紺野さんのキャラは…
松﨑「数学やっていないときの僕みたいな。」
一同「「わからん、わからん。」」
松﨑「えーそうね。紺野を『馬鹿』って皆さん言いますけどね、僕は、紺野は馬鹿じゃないなって思いますね。」
竹内「成績悪いバカとかそういう馬鹿じゃないよね?」
小野塚「主に『バカ』って言っているのはタイトルだよ」
竹内「それね。あの脚本、何回『バカ』って出てきているんだろうね。すごいよね。教員養成大学でタイトルから『馬鹿』だしセリフも『馬鹿』ってたくさん言うし、大丈夫かな?」
小野塚「教員養成大学とは思えない高校3年生を描いているけどね。」
竹内「(笑)まあ紺野さんは馬鹿ですよ。基本的には役者の解釈に合わせたいとは思うけど…」
 ―じゃあ演者(松﨑)としてはいかがでしょう?
松﨑「どうなんだろう…すごいバカな夢を持っているんだけど、でもそれに対して何もしていないわけじゃなくて熱意を持っていて、だから一概に彼のすべてが馬鹿かと言えばそうではないかなって。紺野は台詞にもあるけど楽しいことをやりたいだけなんだよ。だから、純粋にこのやり取り、この時間が楽しいと思っているからやっているというか…。勝手に低いハードルを設定して怠けて目標に向かう人よりも、夢に向かって走っていく人の方が、僕は馬鹿ではないんじゃないかなと思いますけどね。」
竹内「彼(松﨑)は意外と考えているんです。彼(松﨑)は馬鹿じゃないぞ。」
松﨑「まあ、頭空っぽにして見て、見終わった後に考え直して『うーん、やっぱ馬鹿だな』って思っていただければと思います。」
 ―ありがとうございます。じゃあ今度は長篠さんはどういうキャラだと思いますか?
小野塚「長篠のキャラ…紺野は好きだよ。愛のある馬鹿は好きだし。普段紺野側だから長篠側がいかに楽しいかを二者視点で見られるから楽しいです。そんなところを長篠で出していけたらと思いますよ。」
竹内「そうだね、小野塚は馬鹿やっているキャラをキャスティングされがちというか、単純にそういう人って思われがちだけど…」
小野塚「あのね、キワモノをキャスティングされることが多いんですよ!」
竹内「僕はキワモノをやっている小野塚よりも結構まともな人をやっている方が好きで。だから怪しい役よりも地に足の着いた役を小野塚にやらせたいっていうのはあって。」
松﨑「結局、演技的に地に足のついていないことの方が多いような…」
小野塚「などというようなことを言われておりますが、私はどっしり足がついていますよ~」
竹内「…そうかな~?でも、この絶妙なバランスも小野塚の良さだと思うので。」
小野塚「普段褒められなれていないからね…帰りたい(照)」
竹内「(笑)。それもあってね、小野塚をシノ先輩(長篠)にキャスティングしたのは結構いい判断だったと思っているよ。稽古場見ていても。」
小野塚「じゃあ紺野役と長篠役を逆にしたら?」
竹内「…あり。」
一同「「(笑)」」
松﨑「ただ、(小野塚の)ボケはボケそのもので面白いってよりは、ボケが自己完結していなくて依存的だからツッコミの荷が重い。」
小野塚「いやーボケはツッコミがあってこそ映えると思っている。ツッコミがあっての笑い。」
松﨑「いや、映えるんだけど。ツッコミしやすいボケってあるじゃん。それが『自立したボケ』って僕は思う。」
小野塚「『自立しているボケ』って希少価値高いんだよ。それを私はできないんだよ。ツッコミ待ちだから。」
松﨑「あと、なんてツッコミすればいいのかわからない。」
竹内「じゃあ、(松﨑は)長篠役無理じゃん(笑)」
小野塚「ボケるポイントは『下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる』だから」
松﨑「まあでも今回の役どころでいうと、僕がたくさんボケなきゃいけないんですけど…彼(紺野)の場合は、別にウケを狙っているわけじゃなくてただ単に素でボケなので…」
竹内「だからマジで馬鹿なんだと思う、紺野先輩。」
小野塚「まあだから、ツッコミがいかにうまいこと紺野をネタに昇華できるかが非常に難しいところですね」

 ―ありがとうございます。じゃあこの流れで、他のキャラのことについても聞いていきます。まずは瀬戸君。
松﨑「瀬戸君は新入生で…まあ一番困っているよね。紺野と長篠の場合はコミュニケーションの土台は組み終わっているけど、瀬戸君は新入生で編入生で、上級生の輪に入れさせられて、もう土台のない状況で何を話せばいいのかわからない状態。」
竹内「マジでアウェーだよな。」
松﨑「彼(瀬戸)なりにその状況を頑張ろうとしているはずなんだろうけど…まあうまくいかないよね」
竹内「難しい、微妙なところですよね。」

 ―お次は先生である、進路指導部兼英語コミュニケーション担当の甲本について。
松﨑「自称進学校にいそうだよね」
小野塚「あーーいた。あんなにウザいいい方しなくてもって思うけど、こっちの成績を見ると…って感じ。」
松﨑「俺の学校は全員立﨑先生みたいな感じだったからなー」

 ―じゃあその流れで科学部顧問兼化学科担当の立﨑先生についてお願いします。
小野塚「化学科の先生の典型みたいな。なんかフィクションの顧問の有名じゃない文科系部活の顧問ってこんな感じじゃない?」
竹内「確かに、見たことある気がする。」
小野塚「いい意味で生徒と距離が近い感じがする。生徒にいじられまくっている感じ。」

 -そしたら最後に文字起こし部の横沢と椎野。
松﨑「俺よくわかっていないよ。なんなの?」
小野塚「なんというか、状況としては不思議だよね。とてもメタ。まあ当然ながら現実の生活には字幕はないし、字幕見て『前の会話こうだったのねー』ってこともない。そもそも会話を逐一記録して何になるのか。」
竹内「生産性のない部活だし、しかもあいつら(横沢・椎野)は夏休みなのに週5で活動しているし…。謎が多い。」
岩崎「椎野は、色々ネタバレがあるから言えないんですけど、言える範囲でいえば、紅一点だけど『女子』ってことを強調したくないので、サバサバしている感じを意識しています。あの場で女子性を強調すると無駄な情報が加わる感じがして嫌だなって。」
竹内「椎野は最初からボーイッシュなイメージだった。男子高校生が馬鹿やるのって女の子がいるとすごくやりづらいんですよ。マジで男女でバラバラしている時より男子だけでいた方が馬鹿やっていると思っている。」
 ―ちなみに女子もそうです。
竹内「女子校とか男子校とかきっとそう。」

 ―というわけで、最後にこのブログを読んでくださっている方にコメントをお願いします。
小野塚「見てて面白いので、何か疲れたことがあったら是非来てください。ちょっとほっこりします。」
松﨑「ぜひ疲れていない状況で来てください。疲れている状況で見るとさらに疲れるのでダメだと思います、僕は。見終わった後に何かを感じるかもしれないんですけど、そんなことよりもC脚本をちゃんと観てください。」
小野塚「脚本Aは前座なので。」
竹内「前座言うな。」
松﨑「壮大な前座みたいな。」
竹内「それはあり。」
松﨑「実際、そうざい…壮大な前座だから。」
竹内「総菜コーナーに来ちゃった(笑)」
松﨑「いろいろあって…結構紺野難しいのもそういう理由もあるんですよねってお茶を濁しつつ…」
 -じゃあ最後に演出から!
竹内「まあタイトルの通りです。なんかおおふざけ脚本なのでぜひ無駄に時間を使いましょう。よろしくお願いします。」

 ―じゃあこれで対談を終わりにしましょう。みなさん、ありがとうございました。

※1 パソコンテイク:主に聴覚障害学生に対し行う支援。授業中の教授の発言をその場でパソコンに打ち込み送信するもの。詳しくはこちらから→https://twitter.com/tgu_gsupport
※2 教採:教員採用試験の略。学芸大学は他大学に比べこっちに苦労する人が多い印象がある。
    2020/03/20(金) 21:15 第30回公演 PERMALINK COM(0)
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