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こんにちは。依月です。
今回の「染まる。」で脚本と演出の片割れをやらせていただきました。
観てくださった方、ありがとうございました。
いかがだったでしょうか?

こんな状況での公演です。
【冬公演】って名前で始めたのに桜が散る時期に公開になりました。
公開期間中に夏日を観測しました。夏早くね???
参加メンバーも当初の予定から少し変わりました。
最初は舞台を作ってそこに立って演じてそれを映像作品として公開する予定で始めました。
学生課の通知に何度も泣かされました。卓と幹線をずっと疑ってきたのは許してない
結局対面では1回しか集まりませんでした。(一番最初を合わせると2回になるのか?)
何度も文面上で言葉を投げ合いました。
何度も迷惑を掛けました。…いや、この際「お前は存在が迷惑だ」と頭の中に現れるのはやめてください。

まあそんな感じで、色々なことがありました。
公演が始動してから4か月ほど。
いや、4か月しか経ってないってマジか?ってなるような目まぐるしい日々を過ごしました。
気が付いたら教育実習も始まって終わってました。あ、無事単位は出ましたよ。

牧場のアイスみたいに濃厚な時間でした。
昔ながらの喫茶店で飲む珈琲みたいに苦くて深くて濃い時間でした。
片方でも十分濃いのにそれを混ぜてアフォガードにして摂取していた日々でした。
贅沢だけど多分常時摂取していたら胃もたれするやつ。

きっとこのままこの調子でつらつら話し始めるので、興味と時間のある方は僕の言葉の世界に足を運んでみてほしいです。
まずは脚本の話でもしましょうか。

僕は自己肯定感が低い人間です。
常日頃から自分には存在価値はないと思って生きている人間です。
自分には居場所なんてなくて、いない方が世のため人のためになると、そう思って生きていました。

そんな僕でも居場所を感じられる瞬間が確かにありました。
相手に利益のある行動をしている瞬間です。

まあ詳しく話し始めると自語りタイムになってしまうので端折りますが、自己肯定感が地に埋まるレベルに低い僕でも流石に他人にとって利益のある行動をとっていればその場所にいてもいいのかな…?と思うことができます。
だから僕は社畜気質なんだと思います。他者に利益のある行動をとりまくったらそうなっただけ。

でもそんな居場所形成は健全じゃない気がするんです。
僕はたまたま社畜気質が向いていたし洗脳されているので生きていますが、僕の生き方は正直、寿命を削るものだと思います。太くて短い人生を送りたい方向けのプランになっています。

ここまで話したらなんとなくわかった方はいらっしゃるかもしれません。

この脚本は、

【僕が僕を解放するために】【僕が僕を許せるようになるために】

そして

【僕と同じような人間を解き放つために】

書いたものだとも言えます。

まあそこまでの文才はありませんし、そもそも長編有声演劇を書くのは初めてだったのでそれほどの力をこの40分のもの2つに込められたとは思っていません。
ですが、居場所に関してどこか生きづらさを抱えている人の心の絡まりを解くことに少しでも加担出来たらうれしいなと。そう思っております。



演出としての話もしましょうか。

今回の公演、そもそもは1月に予定していたものでした。
ですがまあ色々あって2月に稽古を始めて3月に収録して4月頭に公開という形になりました。
それもあってか、すごく関係者の方には迷惑をたくさんかけてしまいました。
だって、演出兼役者という立場でありながら、2月10日~3月3日に教育実習をしていたんですよ??
…申し訳ないです。
教育実習期間中はどうしても日中は学校で子どもたちと関わって夕方・夜まで学校にいましたから、教育実習期間中の僕に与えられた自由時間は週末と平日の夜のみでした。
ということで2月の稽古はほぼ全部(というかマジで全部か?)相方になってくれた近ちゃんに任せっきりになってしまったし、祐樹の出るシーンはきっとほとんど練習できなかったし、マジでなんでお前は教育実習期間をかぶせて公演を組んだんだ??って感じの人生でした。ごめん、まだもう少し人生続けたいわ。

ですが、演出の片割れの近ちゃんと役者のみんなの力が本当にすごくて、毎回毎回「え、天才?」とか「えーー好きーー」とかそういう語彙力のない称賛ばかりを送っていた気がします。たまにマジで「お前は僕の頭の中を覗き込んだんか?」とか「僕の夢の中に入り込んで喰ったんか?バクか?」とかそうなる瞬間があったので、多分関係者のみんなは本当に天才なんだと思います。ノーベル天才賞にノミネートされそう。

そういうことで、いや、こういう場面では使い古された物持ちのいい人の財布みたいな言葉ですが、この映像はたくさんの人の力があってできたものです。色々な人がもがいてくれたから、あきらめないでくれたから、生きていてくれたからできた形跡です。
まずはみんな生きていてくれてありがとう。これからも健康でな。
そして助けてくれてありがとう。
見捨てないでくれてありがとう。

僕に、居場所をくれてありがとう。

さて、話は変わりますが…
「お前はまだ話すのか」って思った方、僕と握手。もう少し許して。
僕の持論を語らせてください。

生き物って等しく何かに染まりながら生きていると思うんです。
植物も環境の中で変化し適応し、今の形になっているといわれています。
野生動物も生きていくために餌を変え住処を変え色や形を変え、そうやって生きています。

人間はどうでしょう。
人間は環境や敵、それらとの関係もありますが人間同士で作り合う環境の中で日々変化を強いられて生きているように思います。

1年半前は国民総マスク社会なんて送っていなかったのに、今ではマスクをしないで歩いていると煙たがられる世界になりました。今のこの世界で居場所を得るには〈常にマスクをする〉という世界に染まるしかないのかもしれません。

生きていくには、居場所を得るには、僕たちはそうやって周囲に、多数派に染まっていくしかないのです。

ですがそうやって周囲に染まらないと居場所を作っていけない世の中でもきちんと自分の色は出していこうとする。きっと色々な形や柄、色のマスクが販売され使用されているのはそういった側面もあるのでしょう。

皆さんは、周囲に染まりながら、自分の色を出して生きていますか?

僕はそうやって無意味に周囲に染まるのはあまり得意ではありません。
まあアレルギー性鼻炎ガチ勢なのでそもそも国民総マスク社会になる前から1年の大半をマスク着用で過ごす、いわば時代の先駆け芸人だったのでマスクはしていますが。

でも周囲の染まらなければ基本的にその集団からは除外されます。
それが僕の人生でした。

ありがたいことにこの団体、劇団なきがおは周囲に染まりきらなくとも最低限の生存確認さえできれば人権をもらえるコミュニティです。
みんな最低限の染まり方であとは自分の色に、自分の好きな色に染まっている印象があります。

だから僕はこの集団が大好きでした。


長くなりました。
人と話していないとこういう手段でした自分自身の溜め込んだ言葉を解放する機会がないものですから、自粛疲れの1つに思ってください。

さて、このブログが公開された日はまだ映像公開中だったと思います。
ぜひ、僕たちの悪足掻きを観ていってください。


それが僕らの、僕の生きた証です。
    2021/04/25(日) 18:57 第34回公演 PERMALINK COM(0)
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