スポンサードリンク


この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。
【参加メンバー】(表記名:名前(「公演名」役名))
小嶋:小嶋杏(「あの日の恋」マイ役)
中西:中西悠(「あの日の嘘」マイ役)
田中:田中紅葉(「あの日の罪」マイ役)
伊月:伊月紡(司会・進行)

※本対談は本編のネタバレを盛大に含みますので、ぜひ本編をご覧になったうえで見ていただくことをお勧めし
Q.自分の演じたマイはどのような役でしょうか?(共通点・相違点含め)

小嶋:私は、マイはワタヌキの死に対して一番距離を置いている子だと思っていて。元々そこまでワタヌキとは親しくなくて、ミナトとつるんでいるからワタヌキとも話していたっていう。今回の話の中の一人で語るシーンでも、みんなワタヌキの死に関して話していくんだけど、マイはそれよりは「ワタヌキを失ったミナト」を前にしてどういう行動をとったかとか、どういう思いを感じたかっていうことを意識してやっていた。完全に私の趣味のマイだなって思います(笑)
伊月:いいんだよ!趣味は出していこう!!
小嶋:(笑) マイはミナトのことを友達としてすごく思っていて、それでマイは自分の行動を介して「ワタヌキを亡くしたミナト」を日常に引き戻してこれたんだって思っているんだけど、でも完全にミナトを立ち直らせたというか、元気にさせたのはワタヌキの言葉なんだよな…っていう風に感じて、そこの思い違いというか空回り具合が、マイのすごく愛おしいところだと思って。そこは私にはあまりできないところだなって思ったところでもありますね。
自分と似ていると思ったところは、物事を達観して見てるところかな?最初に言ったように、この話はワタヌキの死が主軸なんだけど、マイはそのことを達観して見ているような立ち位置にいる気がして、そういう一大事は少し離れたところから見ていたいと思うところは似ているのかなって思いました。
中西:私がやったマイはどちらかというと杏さんの言ったマイとは少し違って、ワタヌキの死に直接ダメージを受けたってわけじゃないし、ミナトだから助けたとかミナトだから手を差し伸べたというよりは、たまたま目の前に酷く傷ついた人がいたから手を差し伸べたっていう子だと思います。
多分そこでホズミがすごく傷ついていたらホズミに手を差し出したんだろうし…多分ミナトじゃなくても助けていたかな?って。
伊月:今回の話で触れられていないような、モブのクラスメイトがショックを受けていたら、その子でも助けていたかも?
中西:そうじゃないかな…?もちろんミナトとは仲は良かったんだろうけど、「だから」っていうよりは目の前に(精神的に)死にかけの人がいたから助けただけなのかなと思います。私にはできないことなので、「すごい子だな」と思いました。
似ているところは、あまり感情論で動かないところですかね。[困っている理由が何であれ困っている人は助ける]みたいな。私もあまり考えないで困っている人がいたら助けちゃうし、あまり感情論では動かないので、似ているとしたらそこかなと思います。でも私は多分共倒れするなって思うので、誰かに慰めるのを任せちゃうと思います。私はマイみたいに強くないので。
田中:私が思っていたマイは、強いって言うのもあるんですけど、最初のシーンで喋っている4人組のことをすごく大好きだと思っていて、その中の1人が死んだっていうことをとても重大なことだって思ってて。すごく落ち込むけど、それよりも目の前の生きている仲間が落ち込んでいるのが放っておけない人っていう感じで、一番意気消沈しちゃったミナトが立ち直れるように頑張っている。自分の苦しみよりもまずは友達の立ち直りを優先する気持ちが強かったみたいな。自分はそういうタイプじゃないと思うんですけど、マイは本当に人のために、自分よりも人のこと!っていう感じの女の子だなと思います。
似ているところは、いま生きている人に対してならまだ自分が介入できる余地があって、それなら目の前にいる人にこそ手を貸したい、って思うところかな?って思います。けど、本当に身を挺してまで人のために動けるかって言われるとそれはできないので、そこは違うなと思います。
漫画とかで「一生友達!」って言う子が実際はそう思ってないみたいなのがありますけど、私がイメージしていたマイは裏表がない、本気で「一生友達」を掲げているタイプで、そのイメージを裏切りたくなくて、そういう子にしたい、そういうタイプであってほしいと願いながら演じておりました。
中西:マイってすごくないですか?クラスメイトが死んじゃって、すごく落ち込んでいる友達のために一緒に勉強して外出して、ってできます?私はできない。
小嶋:言われてみればできないよね。なんて声かければいいかわからないもん。すごく仲良くても。
中西:頼ってくれれば多少何か言えるのかもしれないけど、自分からは無理ですね。マイ、強い。
電話するところとか、強すぎない?あれ、most of 強いムーブメントな気がするんだけど(笑)
田中:ミナトの代わりに電話するところね(笑)
中西:あれは高校生だからこその強さだなって思う。大人にはできないよね。

Q.他のグループのマイを聞いてどう思いましたか?

小嶋:私以外の二人のマイは、大人びてるね。さっき「マイは達観した子」って言ったけど、他のチームを聞いてみると「あの日の嘘」とか「あの日の罪」とかのマイの方が客観視できてて大人びてるって感じがした。
中西:確かに、聞いた感じ「あの日の恋」が一番ふわふわしていましたね。キャッキャうふふしている感じ。
田中:最初の会話シーンの台詞聞くと、マイは毒舌キャラなのかな?って思うけど、「あの日の恋」のマイみたいにきゃいきゃい言ってると「冗談なんだな」ってわかるし、「あの日の嘘」のマイの方はバッサリ言っているから毒のある感じがあって、面白いなと思いました。
小嶋:演出さんに、「ガチトーンで『目、腐ってんじゃないの?』って言われたら傷つきますよね?」って言われたんですよ(笑)
中西:「場が凍る」って言ってましたね、マイが引いちゃダメだって思った。いつも同じ話していると思うんですよ。『ジマ先生がイケメン、格好いい』っていつも言っているんでしょうね。
伊月:あくまでこれは『いつもの』って感じの会話なのね。「はいはい、今日もね」みたいな。他に思ったことはありますか?
中西:難しいですね。自分が読んでいるときは「これが正解なのね」って思いながら演じていたから、違うマイが来ると戸惑っちゃう。「これもマイか…確かにそうか…」って。各チームで会話の雰囲気も違うので、周りの雰囲気もマイの構成要素なんだなと思いました。今回は編集しているので間は関係ないんですけど、ミナトのテンションも各チームで違うじゃないですか。大体ミナトの会話が中心なので。その辺のミナトの返し方の温度とかがマイの印象を変えるなと思って。
田中:うんうん。
中西:「あの日の恋」のマイだけなんか違いますよね。「あの日の嘘」「あの日の罪」のマイは淡々と話してて、ミナトの会話のテンポとか話し方の違いもあるから、それによっても変わるのかな?と。
田中:「あの日の恋」のマイはミナトとすごく仲いいんだろうなって感じがしたし、「あの日の嘘」のマイはクールな印象で、近くに友達がいたからつるんでるって感じがした。キャラがしっかり出てて、あの会話部分だけでもそれがわかったので、またちゃんと聞きたいなって思いました。
伊月:この後のマイの長台詞を聞いても、印象が変わりそうね。
中西:鋭意、編集中です!!! ※対談日は配信より前の8/25

Q.ワタヌキはどういう人間だと思いますか?マイとの関係は?

田中:ワタヌキ、各チームで結構違いますよね?
中西:全然違うね。一番違うかもしれない。
「あの日の嘘」のワタヌキは、三チームの中で一番強そうなワタヌキでしたね。一番、バイアス高めでした。だから「あの日の恋」のワタヌキを聞いて「明るい⁉」ってなったし、「あの日の罪」を聞いて「淡々としているな」ってなった(笑)
小嶋:強そうな分、「まさかあいつが死んじゃうなんて」ってなるよね。貧弱?(笑)って思っちゃった。
中西:圧が強いワタヌキでしたね。一番死ななさそうだなって。どっちかというと守ってくれそうなくらいの何かを持ったワタヌキでしたね。
小嶋:ホズミに見降ろされたことなさそう(笑)
「あの日の恋」のワタヌキは、私が演じるマイにとって同じグループにいるだけのやつ的な感じなんですよ。ミナトと仲がいい子、友達の友達みたいな。なんか合わなさそうだし、ワタヌキってマイのこと苦手そうじゃん。
田中:確かに、苦手そう(笑)
中西:帰りに下駄箱で会って、変える方向同じでも「お疲れ~」って言って歩みを合わせなさそう(笑)
小嶋:そうね、マイとは離れたところにいる子っていうイメージだったかな?
田中:「あの日の恋」は和気あいあいとしている感じがあって「仲良しじゃん」って思ったけど、広く浅くってありますもんね。
中西:「いい奴なんだな」って感じがすごくあった(笑)
伊月:わかるかも(笑)じゃあ「あの日の罪」のワタヌキはどうだった?
田中:なんか、丁寧な生活を送っている雰囲気があって(笑)ワタヌキとマイはあまりしゃべっているところが想像つかないっていうのはあるんですけど、でもミナトと一緒にいるしいい人なんだろうなって。すごくいい人だし喋り方も丁寧だししっかりしているし「え?いいやつじゃん」って思ってそう。悪いイメージはないと思います。ミナトと一緒にいて、仲が良い、ミナトを支えている人っていうイメージでした。
中西:私、「自分がマイだったらワタヌキとは絶対に仲良くなっていないだろうな」って思った。お互い用があったら喋るけど…って感じ。ただ共通の友達のミナトがいるだけで、仲良くなれなさそう。
小嶋:「あの日の罪」のワタヌキは人と話合わせるのがうまそう(笑)
中西:わかる~本心でしゃべってなさそう(笑)
小嶋:社交的な場での話し方を知っている人っぽいと思った。「あの日の恋」のワタヌキが不器用そうだったっていうのもあって、「あの日の罪」のワタヌキは器用そうだな。
田中:なんでもほめてくれそうな感じがしますね(笑)
伊月:各グループでワタヌキ像はだいぶ違ってるね。

Q・ホズミはどういう人間だと思いますか?マイとの関係は?

小嶋:部活が一緒なんじゃないかとは想像してたんだけど、話さない人に比べれば関わりあるけど…みたいな、マイとすごく仲が良いイメージはなかった。「あの日の恋」のホズミは私のマイよりさらにワタヌキの死と距離がある子だと思ってて、最初の会話と一人語りの時との雰囲気の違いがすごいんですよ。社交性があるけど…諸行無常。みたいな言葉しか出てこないけど、「実家、寺?」みたいな感じで(笑)マイよりも大人びちゃってて、諦めてるって感じがしました。
一同:(笑)
伊月:じゃあ、マイと密接な関係があるっていう感じではないのか。
田中:「あの日の罪」のホズミは、マイと同じ部活か帰りの方向が同じなのかな?って思ってて。高校生って一つ共通点があるだけでも友達になれて、マイとホズミもそういうタイプの友達なのかな。それぞれの台詞から「高校の友達」っぽさを感じて、高校卒業後にわざわざ会う感じはしない。ミナトとは「一生友達でいようね」みたいな誓いを立てているけど、ホズミとはそういう誓いは立てていないかな?って。「誓い」は重すぎだけど(笑)
嫌いなわけじゃないけど歳を追うごとに連絡を取らなくなっていく、でも高校時代は仲良かった、みたいな関係かなって思っていました。
伊月:「あの日の嘘」のホズミは?
中西:部活なり委員会なり、何かで一緒程度の関係なんだろうなーって感じではありましたね。「あの日の嘘」のホズミは、私の演じていたマイとは逆で、優しさ全開みたいな子でした。長台詞のところなんですけど、マイが割と淡々と読んでいく前に、感情的に揺さぶってくるホズミの長台詞が来るんですよ。優しい人なんだと思いますね、マイからしたら。「優しくていい奴で、人のために動こうとするタイプなんだろうな」って思いながらマイは見ていましたね。
小嶋:「そんなもんだ、高校生の友情なんて」ってホズミの台詞があって、「あの日の恋」のホズミの言い方だと「冷たい台詞だな」って感じしたけど、「あの日の嘘」のホズミで聞いたらだいぶ印象が違うんだろうな。
中西:優しさの塊でしたからね。まじめでいい子で道徳心のある、さっきから「いい人」としか言っていないけど(笑)良いやつですね、うちのホズミは。
田中:確かに聞いていて一番印象が違ったかも。
伊月:じゃあ三人とも、ホズミとマイの関係はお互い近すぎるわけではなく、たまたま同じコミュニティにいる友達、って印象を持ってるってことかな。
中西:近くにいるし悪い奴じゃないから話すけど、みたいな。
これでホズミ役の人たちが、マイに対して全然違うことを感じていたら面白いなって思っちゃった。悲しいことが発生している気がして(笑)
伊月:ホズミ対談を聞いていた人間的にはめちゃくちゃ面白いから、ぜひ合わせてごらんください(笑)
※ホズミの対談はこちら

Q.ミナトとマイとの関係は、どんなものだと考えていますか?

田中:私は、二人は部活も違うし、クラスメイトって繫がりしかない中で何かがあってそこまで仲良くなったんだなと思うと、心通じ合ってたのかなって思った。親友だと思っているのかなって。ミナトが悲しかったら自分も悲しいし、ミナトがうまくいっていたら私もうまくいっている気がする。だからマイはミナト次第って言うか各チームのミナトによって変わるかも。でもミナトはマイのことを、マイが思ってるほど気にしていなさそう。
小嶋:わかる~~
中西:わかる気がする。
伊月:全会一致が出ましたね(笑)
小嶋:そんな感じする。趣味も部活も違うのになんか仲良くなった子。
中西:そう。放課後、部活が違うと会わないじゃないですか。それでもここまで肩入れしてる。マイの台詞中にもありますけど「二人(ミナトとワタヌキ)はいつも一緒だった」って。うわぁぁぁ…
小嶋:(笑) 高校1年生の時からマイとミナトは同じクラスで、その時からミナトとワタヌキのことを見ていたってことかな?登場人物はみんな、それより前からの友達じゃないんだろうなって思う。
中西:幼馴染じゃなさそう。
田中:絶対なさそう(笑)
中西:幼馴染だったらもっと深入りしているかなって思う。3年こっきりの関係だと思っているから深入りはしない。
伊月:ミナトとマイの関係は、ミナトの演じ方によって変わりそうね。
中西:あとこれ、皆さんに聞いてみたかったんですけど、高校卒業した後ミナトとマイってどうなると思いますか?
小嶋:私は同じ大学に行くのかな?って思ってた。
伊月:ミナトガチ勢だ…
田中:私もそうだったかも。学部はわからないけど同じ大学かな?って。
中西:二人とも同じ大学に行くイメージなのか!
私は、あまりそのイメージはなくて…多分連絡は取るんだろうなって思ってるけど、話の中で、マイが連絡取り続けようって思ってる時点(マイの長台詞時)からミナトの気持ちが変化しているじゃないですか。だからもしかしたら連絡が少なくなっていくのかなって思いました。
同窓会では会って話すだろうだけど、LINEで「今日は○○さんの誕生日です」って出てきたときにLINEするだけになっていくのかな~って。
伊月:その場合は、ミナトのほうがポジティブな意味で連絡を絶つって感じ?
中西:そう。ミナトがマイの支えなしでも大丈夫になったから…みたいな。
田中:自分の足で立てるようになったからか。
伊月:今ままで大きく意見が分かれることはなかったけど、ここは分かれましたね。

Q.ミナトが告白の返答をしているシーンのラストで「今度は多分、みんなと一緒に」と言っていますが、ここで言う「みんな」とは誰のことなのだと思いますか?

田中:個人的には「全員」とまではいかなくても、登場人物くらいは引き連れていくのかな?って。
例えばお盆とかに、第2のお葬式みたいな感じで、セナも含めて登場人物でお墓に行く機会とかを作るんじゃないかな?って思ってました。「あの日の罪」のミナトが結構希望をもってそのセリフを言うので、「え?私もつれていってくれるんだ!!」って勝手に思っていましたよ(笑)
伊月:(笑)その話だったら最後にみんなが墓に来ているシーンの挿絵が入りそう(笑)じゃあお二方はいかがでしょうか?
中西:個人的に思うことなんですけど、ミナトがホズミの連絡先を持っているのだろうか…
伊月:(笑)
中西:セナはいいじゃないですか。知っているはずですし。あと、ホズミと連絡を取れたところで果たしてホズミは来るのだろうかって。
「あの日の嘘」のホズミは行くんだろうなって感じで、マイも誘われれば行くと思います。でも、そもそも「あの日の嘘」のミナトはみんなを連れ立っていくのかな?それこそ連れていくならセナ君くらいじゃないのかな?ホズミを連れていくイメージはあまりなくて、ミナトとホズミが関わっている印象というか近しい印象もなくて…台詞上ホズミと関わっていないっていうのは、ほとんどみんなそうなんでしょうけど。
マイには「ついてきて」って言うかもしれないし、セナにも「来て!」って言うかもしれないけど、[みんな]って言って1人とか2人とか、あまり大人数で行くイメージはないかな。それこそ、何回忌とかの集まりがあれば行きそうですけど、個人的に行くときは大人数で行くイメージはなくて、結果全員1回は来てくれればいいかなーって感じ。
伊月:あんちゃんはどう思った?
小嶋:2人の意見を聞いていたらどちらもありそうだなって思ったけど、最後のこのシーンってミナトの心情が前の長台詞からかなり変わってて、向き合いつつ引きずって生きていくことを選びましたって感じなので、この[みんな]には希望的観測をしちゃうかな。[みんな]って言ったらこれに出てくる登場人物もそうだし、他のクラスメイトも含まれているように思う。墓参りって性質上、あまり全員で行くっていうのは想像つかないけど。
伊月:大人数で墓参りってすごいな(笑)
小嶋:だから何人かずつと行くのかなって。マイは行くでしょうね。
伊月:ミナトに言われたらついていく?
小嶋:そうそう。ミナトから「お墓参りに行こう」って言われたらマイはびっくりするでしょうね。
伊月:「立ち直れたんだ」って感じ?
小嶋:少し前のミナトとは違うんだな、何か吹っ切れたんだなって。多分[みんな]にはセナ君も含まれていると思うんだけど、セナ君は誘われても1人で行くと思う。でも、ミナトの[みんな]にはいろんな人、登場人物だけじゃなくてクラスの人とか、とにかく2人に関わりのあった人が含まれてる。だから先生とか親御さんとかも含められているように思いました。
伊月:じゃあ[みんな]で誰って浮かんでいるんじゃなくて、とにかくいろんな人って感じ?
小嶋:そう!よく「みんなあれ買ってもらってるよ!!」って言う「みんな」と同じかな?って。
中西:私も多分それと近いんだろうな。特定の誰かって言うんじゃなくて「多分私以外も来るよ」みたいな。「誰かと来るよ」の意味の[みんな]かな?
小嶋:Everyoneじゃなくて、Everybodyみたいなね(笑)

Q.マイの長台詞では「私はそんなにつらくなかった」と「あの時は本当につらかった」と逆のことを言っているところがありますが、自分の演じたマイはワタヌキの死をどれだけ悲しいこと、つらいことって言っているんでしょうか?なぜつらかったのでしょうか?

中西:人並みにしんどいんじゃないかと思います。同級生が死ぬって言うのは。でもミナトの方がしんどそうだったんですよね。それに比べたら自分はそこまでのダメージはなくて。だからつらさが全くないんじゃなくて、ミナトと比べれば全然つらくないってことなんじゃないのかな?「あの時は大変だった」って台詞は自分の話じゃなくて、ミナトのことなんじゃないのかな?って。
長台詞の一番最後のところは、ミナトのことを話していると思うんですよ!マイは人並みにつらく感じて、でもミナトほど特別な思い入れはなかったんでしょう。ワタヌキの死に対して「一生この死を引きずっていくわ!!」って感じじゃなかったから、ミナトの話をしたんでしょうね。
伊月:長台詞の最後は、ミナトのことをミナトに対して語りかけているんじゃないかってことですか。
中西:そうですね。
小嶋:でけえよ…感情がでけえよ…
私も、ゆうちゃんの話に少し近いかも。マイもまだ高校生だから、自分と同い年の、この前まで一緒に話していた子がいきなり亡くなったっていうのをまともに受け入れられるほど大人じゃないと思う。でも死を理解できない年齢でもないから、すごく衝撃は受けたんじゃないかな?その衝撃が、長台詞の最後に現れてるのかも。自分も影響を受けたなとは思っているんだけど、近くにワタヌキの死ですごく傷ついているミナトがいた。心のどこかに、ミナトを通してワタヌキの死を見ているマイがいて、ミナトが感じた悲しさっていうフィルターを通して見るワタヌキの死は、マイにとってはそこまでつらいものじゃなかったのかなと思います。
伊月:もみちゃんはいかがでしょうか。
田中:私は、マイもホズミも結構我慢してたのかなと思って、さらにマイの場合はミナトっていうもっとつらそうな人がそばにいたことで「私がこんなにつらそうになっちゃいけないんじゃないか」って理由でその悲しみを隠して「私はそんなにつらくはなかった」って言っちゃったんじゃないかな?って思います。
ミナトの長台詞の中で、マイがミナトに「泣いててもいいんだよ」って言う場面があるんですけど、マイも多分その時泣きたくて、でもミナトの泣いている声を電話で聞いたら「私がしっかりしなくちゃ」「私は大丈夫」って感じで慰めなきゃって思って。でも本当はすごく「つらかった」し、「悲しかった」し…「大変だった」のは、ミナトにどう立ち直ってもらうかとか、自分の感情をどう隠すのかってことに対するものかなって思いました。
伊月:この質問でも、三者三様の意見を聞くことが出来ましたね。

Q.今回、オンライン公演の形式を取りましたが、いかがだったでしょうか?

田中:反応が少し怖いところではありますが、なきがおの公演では今までにない形だったと思うので、そういうことに挑戦できたことはすごくいいことだなって思ったし、皆さんの協力あってこそだなって思いました。
中西:演劇やりたい!!演劇やりたいよ!!この前、舞台を観に行っちゃったんですよ。しっかり対策されていて、フェイスシールド使い捨てだとか換気したりとかしていて、「私も舞台に立ちたいー!」って思った。こういう形でもできているから、ありがたいことなんだけど…
伊月:この前の3月の公演もかなりギリギリでしたよね。オンラインだからこその良さはありますか?
小嶋:良さっていうか感動したことなんだけど、さっき小口君(「あの日の嘘」のワタヌキ役)からLINEが来ていて…
伊月:(小嶋が)ブログ更新したからかな?
小嶋:そう、私のブログを読んだ感想と、「普段、照明をやっていてくれてありがとう」的な話をしてくれて、「オンラインの朗読劇って照明は必要ないけど、オンラインにおける照明にあたるものってなんだろうね」みたいなことを言われまして。
伊月:ほうほう…
小嶋:それで私も考えたんだけど、普段の劇は照明を消すと真っ暗で何も見えなくて、照明オペが明かりをつけることによって役者の輪郭がはっきりして見えるようになるんだよなって思って。
今回はオンラインの朗読劇で役者の顔は見えないけど、この公演形態で役者の輪郭をはっきりさせるものってやっぱり演出さんとか編集さんの力かなと思って。私たち役者を、この話のキャラクターになれるようにしてくれているんだなって思いました。
そしてそんな編集さんの力もすごく大きいけど、姿の見えない私たち役者を見えるようにしてくれているのは他の部署の人たちもそうだなと思い、それぞれの部署の方が頑張ってくれることによって、本来はお客様には見えていないのに動画を通して「ここにいますよー」って主張することができるというのは、いつもの公演とは違うし、部署の仕事の有難さを考えるいい機会になったかな。初めて役者をやる人間としては、何かが欠けると成り立たなくなるんだっていうことを感じましたね。[SpecialThanks:強そうなワタヌキ君]で(笑)
中西:いい話に付け加えちゃうけど、いつもよりもインターネット上での宣伝活動が盛んにできた気がする。普段こんなに対談企画してないし、ブログもみんなに書いてもらったし。そもそもトリプルキャストなんてこんな公演の形じゃなかったらできなかった。
田中:稽古時間とか考えないからこそだね。
伊月:トリプルキャストなんてやったらゲネの回数もすごいことになっちゃうからね(笑)
中西:この稽古期間でトリプルキャストって頭のおかしいことですよね。それが出来たのはこの公演形式だったからなのかな?って思いました!

Q.ここまで見てくださった方にメッセージをお願いします。

田中:ここまで動画とブログを見てくださって本当にありがとうございました。ここまで見てくださった方がいるとは思わなかったので、本当にありがたいです!!
小嶋:確かに存在した人なのに、近くにいなければ存在したことを証明できるものはないんだなっていうことをこの自粛期間に感じて、それってしばらく会っていない人にもすでに亡くなってしまった人に対しても同じことが言えるんじゃないかな?と思いました。この公演が、人との繋がりとか、親しい人の存在とかを改めて感じ取ることのできる機会になったのなら幸いです。
中西:裏話でも何でもないですが、本当に大変だったんですよ!!みんな忙しいし、稽古もオンラインですけど時間を合わせるのが大変で、23時半まで稽古やったりとか、録音環境もそれぞれ違ったり、Zoomが遅れちゃったり…とにかく大変だったので、取り敢えず形になって良かったです。観てくださってありがとうございます!!っていうか観てください!!何十回でも観てください!!ありがとうございました。

伊月:ということで観てくださった方も参加してくださった方も本当にありがとうございました!!
一同:ありがとうございました!
    2020/08/31(月) 18:00 第32回公演 PERMALINK COM(0)
    スポンサードリンク


    この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
    コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
    また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。