【参加メンバー】(表記名:役者名(役名))
・くろぎ:くろぎ(香奈役)
・美海:美海桜(桃菜役)
・椿:椿(司会・進行)
※本対談は本編のネタバレを盛大に含みますので、ぜひ本編をご覧になったうえで見ていただくことをお勧めします。
Q.今回の脚本『染まる。』はどんなお話ですか?
くろぎ:自分にも全く関係のない話ではないかもしれないと思った。
椿:…というと?
くろぎ:メンヘラ彼氏につかまるかもしれない…
椿:(笑)健吾君ね。
くろぎ:健吾君みたいな男につかまるかもしれないし、オムライスが大好きになるかもしれないし…。
椿:なるほどね。今回色々なキャラがいますからね。当てはまりそうな人ももしかしたら身近にいるかもしれないですしね。
くろぎ:もしかしたら椿がメンヘラかもしれないしね。
椿:まあ可能性はゼロじゃないね(笑)
くろぎ:彼女のネックレスを「似合ってない」っていうタイプかもしれないし。
椿:もしかしたらね(笑)もしかしたら健吾を演っていないほかのキャストが…それこそ、だいらくん(達也役:だいら)がそうかもしれないですしね。
くろぎ:(笑)だいらがそうだったらめっちゃ笑うわ。
椿:だいぶ怖いですね(笑)桜ちゃん(桃菜役:美海桜)は何かありますか?
美海:そうだな…佐紀の自信のなさというか、みんな誰しもが自信のなさを持っているとは思うけど、それがすごい前面に出ていて、それを乗り越えていくところが共感できるんじゃないかなと思いました。あと最後の「健吾も何かあったんだ…」って終わり方がもうね…結構好み。ああいう終わり方大好き。
椿:健吾は最後にとあるセリフが入りますからね。
くろぎ:あそこであの終わり方はダメだって…。どこまでも楽しめる作品だと思いました。
椿:ね、二次創作がはかどる話ですね(笑)
Q.自分の演じた「香奈」「桃菜」はどのような役ですか?
美海:自分のブログにも書いたんだけど、性格のいい陽キャだなって。で、それに加えておかん気質なところというか。佐紀に対しても友達なんだけどめちゃくちゃ過保護だし、香奈に対しても同期だけど心配しているところもあるっていうのと…なんかこういうキャラがゲームにいたら私多分好きになるなって。
椿:なるほどね(笑)結構好みのキャラなのね。
美海:好みだね(笑)
椿:自分の好きなキャラを演じられるのって結構うれしいよね。
美海:それこそこの脚本を読んだときに「どの役をやりたいですか?」ってあったじゃん。その時に希望で書いた気がする。なんかいいなって思って。
椿:いいね。そしたらくろぎちゃんはいかがですか?
くろぎ:香奈ちゃんね。明るい子で3人でいるときも桃菜といるときも場の空気を盛り上げようとしてくれる。でも勝手に盛り上がるんじゃなくて意識的に盛り上げようとしているみたいな。ぜひ友達にほしいタイプ。
椿:言わんとしていることはわかる。
くろぎ:いい子なんだろうなって。桃菜みたいな…お姉ちゃんだと思っていたけどおかんなのね(笑)おかん気質じゃないんだけど…愛される末っ子系かな。
椿:2人とも「佐紀の友達」ってポジションなんだけど結構明確に分かれているよね。今回ボイスドラマなので声の聞き分けだけだと難しいところもあると思うんですけど、結構キャラクターがはっきりしているのでわかりやすいんじゃないかなと個人的には思いますね。
美海:確かに。相手がくろぎで声質違うからから聞き取りやすいんだろうなって思っていた。
くろぎ:うちらの間でも喋り方が結構違うから。…もうお姉ちゃんなのよ、桃菜が。
美海:(笑)
Q. 印象に残っているシーンはありますか?
くろぎ:さっき言っちゃったけど、健吾のラスト。あそこが一番かな、私は。
椿:そうなんだ。
美海:私もその辺かな。最後、佐紀が頑張って反論するところ。そこでやっと佐紀もそうだけど健吾の寂しさとか「なんで自分の思い通りになってくれないんだろう」みたいなそういう気持ちがあふれて、すごい印象的だなって。なんかサイコパスにもそういうところがあるんだなって。
くろぎ:言い方よ(笑)
椿:そうね、間違ってないね(笑)健吾、だいぶやっちゃっているからね。
美海:そうそう。なんかそれで印象に残っているな。
椿:あそこね。観てくれている方が胸に来るポイントだろうなとは思いますね。そしたら自分が出ているところで特に印象に残っているシーンはありますが?
美海:…もうこれはくろぎと一致していると思うんだけど。
くろぎ:え、やめてよ、怖い怖い!しないと思う、私は。
椿:おや??
美海:一致しないか…?
くろぎ:え?桜、先に言って、言って。
美海:私は、居酒屋のシーンだと思っていたよ。
くろぎ:あー…なるほど。…居酒屋。居酒屋!居酒屋でーーーす!!
椿:おや?なんか不穏ですね??
くろぎ:私は、印象に残り方が違うんだけど…「何言ってんの選手権」したじゃん。
椿:あー、なんかTwitterに上がっていたね。
くろぎ:「何言ってんの?」の言い方のノリがわからなくて居た人に「自分の解釈で『何言ってんの?』って言ってもらえませんか?」ってやってできた「何言ってんの?」の感じ。ここ印象に残っているというか思い出深い感じですね。…だからまあ…居酒屋ですね?
美海:私たちは未成年だから居酒屋がわからないじゃん。
くろぎ:それな!
美海:だからくろぎの想像の中の「酔っている」が面白くて。それが自分たちとは一番かけ離れている印象だからすごく印象に残っている。
椿:ね、演劇じゃないとできないからね。飲酒シーンなんてね。法に触れちゃうから。
美海:そうそう(笑)
くろぎ:だいぶ酔っている演技をしたのに稽古の時に誰かに「3軒目のわりに落ち着きすぎじゃない?」って言われて「3軒目ってそんななんですか??」って言った記憶ある(笑)
美海:言われたね~~(笑)
椿:怖いですね(笑)皆様お酒はほどほどに。
くろぎ:ほどほどにしましょう。
椿:ね、飲めるようになっても馬鹿みたいに飲まないようにね、していただいて。
くろぎ:でも、いつか3軒目まで行くと思う。それで「3軒目、かんぱーーい」って2人(くろぎ、美海)で乾杯している気がする。
椿:これはね、酒カスのにおいがしますね。
くろぎ:やめてください。
椿:本当にほどほどにしてもらって。
くろぎ:ほどほどに。
Q. 香奈と桃菜にとって、佐紀はどういう存在ですか?
美海:さっきちょっと言ったけど…同期だけど守りたい対象というか。香奈と桃菜の波長が合いすぎていて佐紀が入ってこれなくて佐紀がもやもやしているところもあったけど…香奈と桃菜は喧嘩してもケロっと直るけど佐紀には喧嘩は挑めないな。めっちゃ大事みたいな印象がある。…なんかそういう友達っていない?
椿:なんか気にかけちゃう感じだよね。箱入り娘じゃないけど…。
美海:なんか大好きすぎてそういうことができない感じ。
椿:めちゃくちゃ大事な存在なんだね。
美海:だから達也としゃべっているときのトーンと佐紀としゃべっているときのトーンは若干変えている。
椿:おぉーーいいですね。ボイスドラマならではの細かいニュアンスが。
美海:まあ一応気持ち的にね。
椿:先に聞いてくださった方が分かってくださったかもしれないし。そしてまたそこを注意して聞いてみてくださいね。
くろぎ:ぜひぜひ(笑)
椿:くろぎちゃんはいかがですか?
くろぎ:香奈的には…守ってあげたいというよりは完全に対等なところにいると思っていると思うんだよね。なんか「なんであんな彼氏と付き合っているんだろう」ってずっと思っていると思う。
椿:健吾君ね…だいぶやばいからね、彼ね…。
くろぎ:一緒に戦う…じゃないけどさ。「居場所になってあげたい」っていうのも完全に囲い込んで守るというよりは、桃菜が守って香奈が戦うと思っている。
椿:なるほど。剣と盾なんだね。2人それぞれが。
くろぎ:そうそう。「お前に任せるから私は行ってくる」みたいな(笑)そういう感じかな?香奈的には。私は戦って守る。桃菜は守って…守る?イメージ的には。
椿:なるほどね。すごいね、全然違うね2人とも。
くろぎ:だからこそ、波長が合うんだろうね。
美海:そうだね。パズルのピースがね、
くろぎ:うまいことね、はまっちゃったわ。
椿:ぜひこれはね聞き直してほしいですね。このブログを読んでから作品を見直すとだいぶ変わるので是非聞いてもらいたいですね。
Q.お互いに聞いておきたいことはありますか?
美海:ちなみにくろぎは香奈役を希望した?
くろぎ:希望で出した。「お友達2人のどっちかにしてください」って言った気がする。
美海:なんか最初の脚本では香奈と桃菜がっつりとした違いがなかったよね。
くろぎ:そうそう。だからどっちでもいいかなーって。
椿:元々この脚本は対面でやろうとしたものをボイスドラマ式に書き換えているので、最初の脚本からは印象が変わっているキャラもいるかもしれないですね。
くろぎ:…私、役の第3希望、智哉で出しているんだよね。男役やりたかったのかな?
椿:まあボイスドラマだしね。
くろぎ:ね、行けそうだよね。
椿:それこそなきがお自体が男子少ないから女子が男役をやるってずっとあるっぽいからね。それこそ今後男役をやることもあるかもしれないですね。
くろぎ:いやーでも「ベテランバイトお兄さん」のあの感じは出せないわ。
美海:あれいいよね(笑)練習もそうだけど収録中にミュートしていたからよかったけど、ミュートにしていなかったら笑い声入ってたもん。
Q. 今回の公演が初のナンバリング公演になりましたが、演じた感想はいかがですか?
くろぎ:物語の主軸とはずれたところ、例えば「ベテランバイトお兄さん」とか、ああいうところを書けるのがすごいなと思って。
椿:あー脚本としてね。
くろぎ:そうそう。普通にやったら「健吾が悪い人です→達也が頑張ります→おめでとう」みたいな感じで終わっちゃうようなところを、意味のある寄り道というか…居酒屋で「3軒目かんぱーーい」とか、自然すぎてすごいなと思った。
椿:なるほどね。桜ちゃんはいかがですか?
美海:これまでに一応脚本を書いたこともあって、私の好きな作風がなきがお特有の感じなんだけど、私が所属していた団体の作風というか雰囲気と合わなくてできなかったんだよね。その私がやりたかった要素が全部詰まっていてすごく読んでいて面白かったし、皆さん声がすごく素敵だから収録中でも引き込まれるなって。それこそ佐紀の泣いているシーンは本当にもらい泣きしそうになったし。
椿:なきがおって結構わかりやすく「なきがおらしさ」が確立されている感じがするからそれが好きな人には刺さるんじゃないかなと思いますね。
Q.見てくださっている方に一言!
くろぎ:ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。『染まる。』大変面白い、私たちも頑張った作品となっております。これを読み終わった後、もう1回見ていただけますとこちらも大変喜びます。ではまたどこかでお会いしましょう。香奈役、くろぎでしたー。
美海:今回初挑戦になって結構緊張していたんですけど、役者の皆さんの演技が本当に素敵で何回聴いても色々なところに発見があるんじゃないかなと思うのでぜひ繰り返し聞いていただきたいなと思います。また何か作品に参加できることがありましたら、ぜひ聞いていただければ…観ていただければ…になるかな?なることを祈っております。桃菜役の美海桜でした。ありがとうございます。
椿:それでは以上で、役者対談の香奈・桃菜編を終わりたいと思います。ありがとうございました。
一同:ありがとうございましたー。