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【参加メンバー】(表記名:役者名(役名))
・だいら:だいら(達也役)
・千岩:千岩(佐紀役)
・甘並:甘並(健吾役)
・近藤:近藤実里(司会・進行)

※本対談は本編のネタバレを盛大に含みますので、ぜひ本編をご覧になったうえで見ていただくことをお勧めします。

Q.今回の脚本「染まる。」はどんなお話ですか?
千岩:佐紀ちゃんから見たら、自分の居場所を見つけていく話?遠野くんから見たら…どんな話なんでしょう?(笑)
だいら:達也から見たら…成長ですかね。健吾との別れ、というか、健吾を切ったりとか(笑) 達也と出会ったりとか、友達と居場所を自分で見つけたりして佐紀の周りの環境が変わっていくんですけど。それを達也が自分と重ねて、アドバイスもしつつちゃんと成長してるので…そういう物語かなと思いますね。
千岩:自分の過去を言葉にすることで受け入れられる、みたいな感じ?
近藤:自分自身もそれを消化する…みたいな。
だいら:そうですね。
千岩:健吾くんから見てみるとどんな話ですか?
甘並:えっ、あ~…今聞いてて、「そういえばそんな話だったな~」って…(笑)
近藤:あれ?何に出てたんですか?(笑)
甘並:いや、なんかね…俺からすると、居場所云々もそうなんだけど、主人公がいて、乗り越えなきゃいけない壁及び悪役がいて、それを頑張って乗り越えてっていうわりと構造は分かりやすい話だったのかなって。
近藤:そうですね。確かに、悪役っぽいのもいるし、自分自身の心の問題的なものもありますからね。障害?みたいな。そんな感じですかね。

Q.自分の演じた「達也」「佐紀」「健吾」はどのような役ですか?
だいら:達也からいこうか。達也はですね、一言で言うならほぼ俺ですね。
一同:(笑)
近藤:言ってたね、ずっと。稽古場でも(笑)
だいら:一応、中高も(演劇を)やってるんで、今までに色んな役をやってきたんですけど。その中でも自分に一番近い役ですね。どんなに奇抜な役にでも自分と一緒のところと、自分と違うところってのがあって。一緒のところは重ね合わせていくし、違うところは、その違いを明確に出せるようにってやっていくんですけど。…達也は、ほぼ俺なんだよなぁ(笑)
近藤:特にどんなところが似てるとかある?
だいら:あ~~…同じ学部の、あんま知り合いじゃないかな~って人と接する時の態度、あれはほぼ俺ですね。
一同:(爆笑)
近藤:ちょっと女子にキョドキョドしてる時とか?あれ?(笑)
だいら:「あっ…あっ」っていうのはほぼ俺。
千岩:そうなんだ(笑)
近藤:サークルの人が学部、学科で関わってるところなんてなかなか見ないからねえ。
だいら:Zoomだと距離があるんで、普通に接することができるんですけど。最初にサークルの同期とZoomで喋った時は、自分で言うのもなんだけど、気さくな奴だったんですよ。だけど、やっぱ対面で…、初対面とか、あんま喋ったことない人だと、「…あっ、あー……おはよ!」っていう感じ。(笑)
千岩:あ~!分かるかも(笑) 初めて会った時ちょっと寂しかったもん(笑)
近藤:ははは(笑) 言われてる。
だいら:いや~むずいんだよ…対面はむずい…。
近藤:むずいよね~、確かに。似てるんだね、達也に。他の二人は、どんな感じですか?
千岩:それで言うと、私と佐紀ちゃんも似てる部分はある…と思う。佐紀ちゃんって人に依存しちゃうところが大きくて。それって変に人を信じようとしちゃう?みたいなとこがあるのかなって。絶対にこの人は危ない人だよって分かってても、でも疑うことには罪悪感というか。良い人だ、ってわかる理由を探して、着いて行っちゃうような。
近藤:不安な発言が飛び出したな~(笑)
千岩:でも、たぶん私は、表に出す部分は明るいけど、佐紀ちゃんはその不安も出ちゃうタイプ?
近藤:そこは違う部分ってことね。千岩ちゃんは、普段が明るい子だもんね。イメージとしては。いやでも、不安だなぁ…。あれだよね、「でも悪い人じゃないかもしれない!」って思ってついてっちゃうってことでしょ?
だいら:やばいやばい(笑)
千岩:そうですね…。あと、これは本当に私の話になっちゃうんですけど。会うまで不安だけど会ったらなんだかんだ楽しめちゃうタイプなんで。「会うまでの辛抱だ」って…。
近藤:え~、悪い人に、騙されないようにするんだよ?
だいら:(爆笑)
千岩:いや、大丈夫、大丈夫です!!私は、佐紀ちゃんと違ってちゃんと、断るときは断るので。
近藤:偉い!大事、断る勇気。
甘並:一歩間違えれば「ところでこの壺買わない?」とか乗っちゃいそうだからちょっと。
千岩:断ります、断ります(笑)
近藤:健吾はどうですかー?
甘並:健吾くんね…俺の解釈だと、クズであることに開き直ってる子だから…。ここは、解釈が割れるところだと思うんですけど、自分もそうかなって思っているから。
近藤:自覚的なクズってことですか?
甘並:うん、そこはわりと似てんのかな?
近藤:どういうこと!?(笑)
甘並:わりと私、クズであることに開き直って生きている人間なので…。でもその分、私生活だと、人に迷惑かけないようには意識はする。ただ健吾は、迷惑かけることに関しても開き直ってると思うから…。
近藤:健吾は確かに、演じ手によってかなり左右されるというか…無自覚なクズのパターンもたぶんありますからね、やる人によっては。無自覚クズか、計算した上でのクズなのか。
甘並:ifの話は、後ほどね。

Q.印象に残っているシーンはありますか?
だいら:俺は、やっぱり、桃菜と香奈の、飲み会のシーンが好きですね。
近藤:大好きだよね!分かる!!(笑)
だいら: 2人ともちゃんとした演技はしたことが無く、かつ未成年っていう…。それなのに何回かあの練習であそこまで持ってけるっていうのは、本当にすごいと思う。まあ俺自分のブログにも一回書いたんですけど。「3軒目、かんぱーい!」の完成度が。あれは、大丈夫なんですかね?心配になるぐらい上手いっすね。(笑)
近藤:ちょっと、下のところに「※未成年飲酒はしていません。これはお茶です」って書きたい。(笑)
だいら:クスっと笑えるくらいのシーンとして丁度いいのでめちゃくちゃ好きですね。
千岩:私はあそこ好きです。回想の、香奈と桃菜にネックレス貰ってから、健吾に会うまでの、一連の落差…。演じててすごく楽しくて。健吾くんに会う前の佐紀ちゃんを大事にしたくて。明るい佐紀ちゃんと、健吾くんと居る時の佐紀ちゃんがしっかり出るようにって思ったので。
甘並:めっちゃ意識した。
近藤:あそこと、最後13幕の、「佐紀が笑った!」「ふふ~2人のおかげで元気出た~」の後の「佐紀」…現れる健吾(笑)
だいら:健吾な~。
甘並:だってあそこからがクライマックスじゃん!佐紀視点は!だから空気変えなきゃ変えなきゃっていう、プレッシャーがすごくて…(笑)も~~幸せなシーンやらせてくれ!(笑)
一同:(笑)
近藤:じゃあインプロで、幸せだった頃の健吾と佐紀でも…(笑)
千岩:あ~やってみたいですね!
近藤:どうなんですかね。健吾はね。
甘並:もう…ずっとあんな感じでしょ。
だいら:最低ですね。
甘並:ちょっと待って今完全に「最低ですね」が俺に向いてた気がしたんだけど!??
一同:(笑)
だいら:違いますよ!(笑)健吾に対してです、勿論じゃないですか?
甘並:そりゃそうだよねえ。全く…。はぁ。(ため息)
千岩:(笑) でも意識したのは、彼女ってよりは…懐いてるペットの距離感でした。後をついていく…?イメージで。
甘並:だから騙しやすい…。
だいら:うわ~~~!!最低だ!
甘並:はっはっはっはっ(高笑い)
近藤:はい、じゃあそんな健吾くんの印象に残っているシーンはどこですか?
甘並:俺出てないんだけど、喫茶店で、華香さんが「今日はお祝いかしら~」って言った後に立花さんも…達也のことを二人して全く同じからかい方するっていうのが、こいつらいつもこんな感じなんだろうなぁっていうのと(笑) これを佐紀ちゃんはどんな顔で見てるんだろうって…。
だいら:そこ気になるなぁ。
近藤:あそこ私も達也くんをからかうのが楽しい。
甘並:(笑) そこでね、オフの達也くんも出てくる訳で。
近藤:それぞれで、ちゃんと顔が変わりますもんね達也くん。楽しいんですよ、「おぉ~明日は雪かぁ??」って(笑) 多分彼女出来たら赤飯炊きますよ。
だいら:「そんな祝うことじゃないですから!」
近藤:「いやいや、次がいつ来るかわかんないだろ?」
だいら:「なんでそういう不吉なことすぐ言うんですかぁ…」
甘並:小芝居始めんのやめてもらっていいですか(笑)
一同:(爆笑)
近藤:達也の周りの人々、皆達也からかってますからね。基本的に。
甘並:うん。達也ねー、いじめたくなるの。
だいら:甘並さんそれ、役だけだったらいいんですけど…現実にまで浸食してくんのやめてほしいんですよね。
一同:(笑)
甘並:俺は全力でいじり倒すのは楽しいんだけど、ちゃんと反撃してくれるから。そこにもう安心感を持って。
だいら:良くないなぁ。このまま残るのやだな~いじられる風潮。(笑)絶対逆転してやる…。
甘並:愛されてこそですからそういうの。…って納得させるのがいじめの手法だよね。教育学部~。
近藤:ははは(笑) 他なんかあります?シーンとか。
だいら:じゃあ…2周目!やってて楽しかったシーンは喫茶店の、バーッてぶちまけて「あぁ~~なんであんなことしちゃったんだろう~…」ってとこですね。何の練習もせずに出来ましたからね。
近藤:見てて楽しいですね~。
甘並:すごい共感性羞恥が働くんだよな~あのシーン。
近藤:(笑) そっち?
甘並:うん、なんか…いたたまれなくなって、じゅ、10秒スキップ!みたいな。
だいら:分かる分かる。皆さんも同じことを感じてくれたら良いなぁとは思いますけど。あれは楽しかった。
甘並:あのシーンが…視点ごとで一番違うんじゃないですか?片方にフォーカスが当たってて。その間にもう片方が、どんな、何の話してるのかっていうのは面白いところなんじゃないですかね。
千岩:私、好きとは違うんですけど、思い入れっていうと健吾くんとのシーンは印象に残っていますね。今回の公演はオンラインで収録しているんですけど、私はずっと甘並さんのお姿とかお顔を知らなくて。どんな風に話す人なんだろうと思いながらやっていました。
近藤:声しかわからないからね…。
千岩:私、ヘッドフォンみたいなマイクで収録していたので、横向いて話すシーンは横向いてしゃべって上向いて話すときは上向いて話して…ってやっていたんですけど、甘並さんの身長が高いことを知って「首の高さ違うな…」って。
近藤:演じた役者の身長も大事(笑)確かに意識的に身長高い人が近づいてくるのとそうじゃないのでは違いますもんね。そういうところまで意識しているの、すごい。
千岩:そこは想像で補完できないところだから動くしかない!って。相手のことを考えながら作るの楽しかったです。
近藤:重要なシーンでもありますからね。甘並さんはありますか?
甘並:じゃあ関連して…殴るところですね。俺、殴るっていうのは最初のうちはちょっと理解できないところで。作るのには割と苦労したんだけど、この子の人間らしいところが見えたなって思って。しかもそこが物語の中で重要な位置にきているわけで、そういうのがちょっと嬉しいなって。
近藤:珍しく感情を出すところですよね。
千岩:どこか寂しいところがありますよね。佐紀視点(true color)だと佐紀ちゃんも寂しいし、健吾もどこか寂しさがあるから、佐紀も離れられないのかな?って。
近藤:共依存っぽさもありますもんね。
甘並:そこも健吾の解釈によってだけどね。佐紀視点だと共依存っぽいけど健吾視点本当にそうなのかって言うのは分かれるところなのかな?って。
千岩:何が怖いって、今日の対談でも稽古の時でも「健吾はクズだ」って言うとなぜか罪悪感がわくという(笑)
近藤:なんか悪い人を悪い人と思えないっていうところと似てるね…現実では騙されちゃだめよ(笑)
千岩:大丈夫です(笑)
近藤:だいらくん他にもあるんだっけ?
だいら:いや、増えちゃったな…。
甘並:全部いいぞ!!
だいら:じゃあ今浮かんだ、甘並さんの佐紀視点の佐紀が去った後の最後のセリフ。あれ解釈分かれると思うんですけど…。俺の思い浮かべていた健吾はもっとわがままだったんですよ。人を操るんじゃなくて「好き」が超高じてああなっちゃったって思って。最後のセリフも「お母さん」をあらゆる女性にかぶせているのかな?もっと追い詰められている感じで言うのかな?って思って。
近藤:ほうほう…
だいら:でも、良い意味でどうとでも取れるセリフだと思うんですよね。だから一番印象に残っているかもしれないです。なんであそこでいきなりお母さんが出てきたのかって。あらゆる可能性があると思ってすごく印象に残っていますね。
近藤:脚本家に聞きたいですね。
だいら:ですね。で、本当に言いたかった話はやっぱ、ブログでも書いたんですけど、佐紀の泣きの演技です。前、千岩と話したんですけど、役者って演技をするうえで2パターンあると思って。完全に入り込んで自分に役を下ろすタイプと、役に自分を近づけるタイプってあると思って…
近藤:憑依型と技術型って言いますよね。
だいら:俺は完全に技術型で、自分の持っている技術で合わせていくんですけど、千岩は完全に憑依型なんですよね。本当に泣いているんですよ。スチール写真を撮った時も、千岩が健吾だけじゃなくあらゆるものを怖がりすぎて俺が近づいただけでびっくりしていて…泣きは特にすごいなって思いますね。こっちまで苦しくなる。
甘並:いじめている側からしても、心配になる泣き方なんですよね(笑)
千岩:これはこの作品に限った話じゃなくて、私とだいらくんは演じ方が違うし持っているものが違うので、頼もしく思いながらこれからないものねだりをするのかなって。
近藤:どっちも上手なんだけど、系統が違うもんね。
千岩:さっきの「いじめにくい」って発言で…今回佐紀と健吾は結構距離の近いシーンがあったんですけど、難しいじゃないですか。特に今回先輩後輩、初対面っていうのもあって絶対甘並さんの前で「無理です」って顔をしないようにしていて…頑張りました(笑)
甘並:いや…俺がとっても苦手なんだ…距離近い演技…
近藤:存じ上げております…(笑)
甘並:そこはだいぶ反省しているけど…いや、もうちょっと練習しないと無理!
千岩:じゃあエチュードとかで絡みに行きます(笑)

Q.それぞれの役にとっての「居場所」とは?
甘並:健吾は居場所っていうのを小ばかにしているんじゃないかって思って。居場所にこだわるってことについてよく思っていないからこそ、他人の居場所への思いを利用できるんじゃないかな。だから健吾は自分の居場所に関しては意識を持っていないんじゃないかって風に解釈していた。
千岩:じゃあ佐紀ちゃんはまんまと付け込まれていたんですね(笑)佐紀ちゃんはもともと嫌われたくないんですよね。だから健吾くんに「佐紀はこうしていたらいいんだよ」って作ってもらった枠の中にいるのが安心だったけど、いつまでも枠の中にぴったり当てはまれることなんてないじゃないですか。だから本当に欲しているのは受け入れてくれる場所なのかなって。
近藤:なるほど…。
千岩:演っていて思ったのは佐紀ちゃんはきっとまだ居場所を見つけたわけじゃないんですよね。周りが自分を受け入れてくれる環境を見つけても解決にはならなくて、多少受け入れてもらえなくても、私は私でいいんだって思えないとまたしんどくなっちゃうので…。達也くんが佐紀ちゃんに提示したのは、一旦どんどん自分を出す練習をしていって、自分のいる場所が全部自分の居場所にできるようにすることなのかな。
近藤:そうだよね。最終的に佐紀はもう少し前に進まないとね。達也はどうですか?
だいら:達也にとって居場所は人との関わりの数だけあると思って。俺は人それぞれで言い方とかテンションとかを変えることを意識して演じていたので、ファミレスもそうだし、華香さん立花さんの喫茶店とか、祐樹とか。達也が言っているのが「気づいていないだけで居場所はたくさんあると思うよ」って言葉なんですね。だからどんな人にも居場所はあると思うんです、気付いていないだけで。達也も元々それに気付かなかった人で、居場所があるってことをより強く言いたいんじゃないかなって思って、佐紀にもそう言うようにしましたね。
近藤:そうだね、セリフでも「居場所が見つけられなくて辛かった」って言っているもんね。

Q.好きなキャラはありますか?(自分以外で)
だいら:俺は華香さんが好きですね。
近藤:ブログにも書いていたね。
だいら:華香さんって他の役と比べて一番セリフが少ない。でも役柄をしっかりイメージづけた。優しいお姉さんのイメージが浮かぶんですよ。それがすごいっていうのもあるし。あと達也、華香さんのこと好きじゃね?って。喫茶店の中でも華香さんの接し方にめちゃくちゃ困ったんですよね。元々お店にいた人じゃなく、途中から入ってきたんじゃないかなって。立花さんは、もう親みたいな立ち位置なんですけど、その居場所に入ってきたお姉さんって感じ。達也はひとまず立花さんって居場所を手に入れて、安心してほかに目を向けられるようになったときに一番身近にいた優しいお姉さんを好きになると思うんですよね。
近藤:かわいいなー達也。
だいら:だけどもう今はそういう感情はないと思うんですよ。そういう目線で華香さんのからかいのセリフを見ると…。華香さんも少しは気が付いたけど流したんですよ。で佐紀を連れてきているのを見て…って思うと…。
甘並:俺も役者として好きなのは華香さんですね。夕飯時に働いていて、翌朝の朝ごはんを出すのも華香さんなんですよね。どんな生活してんねんと思って(笑)
近藤:住み込みじゃない?
千岩:姪っ子が手伝っているとか?
甘並:その辺の妄想が広がって視聴者として見て面白いなと思ったキャラ。で、健吾を演じた人間として面白いなと思ったのは、達也。初対面のおどおどした感じとか、もう少し距離の近い関係だったら絶対におもちゃにしている(笑)「こいつ可愛いな」ってなって。
だいら:かわいがられた…やったー。
近藤:最初の「佐紀がいつもお世話になっています」の余裕の笑みね(笑)
千岩:特に達也視点で見るとあそこしか関わりがないのに優劣が付いているというか…。
近藤:すごいですよね。達也視点しか観ていない人は「なんなんだ、あいつ」ってなるよね。
甘並:俺、ステータス高い人間が苦手だからよかった…伝わって。かわいいね~達也くん。よしよし。
だいら:腹立つーーー!
近藤:千岩ちゃんはどう?
千岩:役をして思いを馳せていたのは遠野くん(達也)と、健吾くんかな?遠野くんの違う一面を見られたっていう面では喫茶店。初めて連れてこられた場所で初めて遠野くんが緊張していないで話しているのを見て、この2人とはどういう関係なのかな?と思ったり。だから今日、だいらくんの裏設定を聞けてよかったです。本当に私個人の好きな所で言えば…遠野くんの声がすごく優しいんですよね。
近藤:本当に達也は一言一言が優しいですよね。ちゃんとすぐ謝れるし感謝できるし気遣いできるし。
だいら:達也、いい子だな…。そう言ってもらえてよかったな…。
千岩:裏設定で言うと、観てくださった方で気になった方はいると思うんですけど、遠野くんは佐紀ちゃんのことをどう思っているのかって。
近藤:ここは解釈分かれますよね。
千岩:それは遠野くん自身の設定を聞きつつ、それに佐紀ちゃんはどう感じているのかっていうのを付けて演じていましたね。
だいら:千岩は、達也が佐紀のことをどう思っていると思った?
千岩:好意はあるのかなって。きっと佐紀ちゃんは人からの好意に敏感だと思うの。だからなんとなく気づいてはいるけど…佐紀ちゃんは遠野くんを好きになることはないのかな?って。遠野くんはどうだったの?
だいら:俺は…多分ずっと好きなんだよ。でも遠野達也って、気づかないんですよ。
千岩:わかる、そのつもりだった。
だいら:なんかこの話の終わりじゃ、まだ達也は自分が抱いている恋心に気づいていないんですよ。でも、最初にファミレスで話を聞いたときに自分と似ていると感じて、好きになっていると思うんですよ。だから、好きじゃなかったらあの「おやすみ」は出ないと思うんですよね。俺、あまり考え込んで演技を始めないんですよ。でも最初にあの「おやすみ」が出たということは…って思いますね。
千岩:多分佐紀ちゃんは今まで恋人をよりどころにして生きていたと思うから、達也くんの意識には気が付いているけど、そこを気にしている余裕はないのかな?って。

Q.今後、達也・佐紀・健吾はそれぞれどうなっていくと思いますか?
だいら:健吾は反省するんですか?
甘並:反省しないでしょ(笑)変わらないだろうなと思う。健吾は十分今幸せだと思っているから…
だいら:うわぁーーー。でもちょっとわかるな…。
甘並:色々なことに諦めがついていて期待しない分幸せなのかな?って。この子にとって幸せだったらいいのかな…。
近藤:じゃあ達也と佐紀の2人はいかがですか?達也と佐紀の関係がどうなるのかとか。
千岩:多分、香奈と桃菜とどんどんこれから仲良くなって…。佐紀ちゃんはきっと本来が受け身なので遠野くんが「中野さんは居場所が見つけられたんだな」って離れちゃったらただの同期に戻ると思うし、これからも遠野くんが声をかけてくれたらファミレスには通うのかな?って。
近藤:なるほど…達也が来れば…ってことか。
だいら:達也と俺はほぼ同じなんですけど、違うのは行動力なんですよ。だいら自身だったら多分付き合わないと思うんですよ。好きってことを徐々に自覚するけど何もできないと思うんですよ。「居場所を見つけられたんだね」ってなって、少しずつ疎遠になると思うんですね。
近藤:それは勇気がないから?
だいら:多分、「居場所が見つけられたのならそれでいいか」って終わっちゃう。でもそれは俺がずっと居場所があったからなんですね。自分は、高校とか大学の経験から、居場所は自分で作ったり見つけたりしないといけないって知っているので…。だから、達也だったら佐紀と頑張って付き合おうとするんじゃないかな。アタックすると思います。
千岩:それを受けて考えるなら…千岩視点だと、そりゃ助けてくれた人って格好いいじゃないですか。でも遠野くんはめちゃくちゃ優しいからそこに甘えちゃいけないよなって思う。だからもし好きになっても、吹っ切って次の恋を探した方がいいんだろうなって。で、佐紀視点だと…佐紀ちゃんは人を信じたがるので、遠野くんとは居場所の件で解決して、次は佐紀ちゃんへの好意を持って接してくれても「遠野くんは優しいからまだ気にかけてくれる」って思ってそう。でも好きになっても言えなさそう。遠野くんが優しいのを知ってるから、言ったら遠野くんは絶対に受け入れてくれるんだけど、それがちょっと怖いなって…。
近藤:大体はあの展開で達也に惚れますからね。
だいら:…惚れてくれればいいだろ!
甘並:それだったら周りの友達が気づきそうだけどね(笑)
近藤:気づいた香奈・桃菜・祐樹が「あの2人さ…」ってなりそう(笑)
甘並:次から多分「3軒目、かんぱーーい」に祐樹も加わるよね。
だいら:そこが仲良くなるのか(笑)
千岩:智哉も佐紀ちゃんがファミレスにきて達也のいない日だとカマかけてきそう(笑)
近藤:智哉、達也に対して「グラタンの子、来てるぞ!」とか言って楽しんでそう(笑)
甘並:それである日別の男をファミレスに連れてきてほしいーーー
だいら:なんでそんなこと言うのーー?ナンデソウイウコトイウノ…?可哀ソウジャン…タツヤガ…
近藤:別にどうでもいい相手でいいんですよ。親戚とか。
甘並:それで達也に恋心を自覚してほしいーー。
だいら:達也、そこまでしないと気が付かなさそうですもんね。…この2人くっつくの、こんなに難しいのか…。結局達也はいいやつ止まりなんですよね…。
千岩:「なんで私のこと気にかけてくれるの?」って聞かれたときに「おせっかいだった?」って返しちゃ進まないよ!
だいら:なんてこと言うんだよ!
甘並:ガチな恋愛ダメ出し来た(笑)
だいら:怖いんだよ…じゃあさ、なんていえば「あ…私のこと好きかも」ってなるの??正解は何??
甘並:もうだいらとして気になっているじゃん(笑)
千岩:じゃあ私も考えるので、恋愛マスターの健吾くん!
甘並:ちょっと待って!!恋愛マスターって何??
近藤:じゃあ甘並さんとしてじゃなくて、健吾はなんていうんですか??
甘並:え…わからん…。でも達也くんって「遠野くんっていい子だから絶対いつか彼女できるよね」って言われつつ彼女候補が現れないやつだよね。
だいら:あ“ぁ…。
近藤:「良い人だよね!」「優しいよね!」って評判は立つんだけどね…。
だいら:あぁ…。
千岩:遠野くんは好いてくれる子はいるんだけど多分静かに好いてくれているんだと思う。
甘並:達也へのダメージがそのままだいらにヒットしている…(笑)
千岩:でも遠野くんと佐紀ちゃんで言えば、佐紀ちゃんにも問題があるから…佐紀ちゃんの精一杯も「なんで気にかけてくれるの?」が限界だから…
甘並:佐紀がもうちょっと余裕があるときだったら「なんでだと思う?」くらいの返しをしてもいいと思うけど…。
だいら:絶対言えない!!…「なんでだと思う?」って聞く世界線の達也、気になるな…。
千岩:いつか良いタイミングでこのセリフを聞くね。
近藤:それはだいらに言ってんじゃん(笑)
だいら:これから相談されたときは「なんでだと思う?」って使っていこうと思います。

Q.見てくださっている方に一言!
甘並:こんな社会の中、みんなが作ったものということで。本編は多分見ていただいたと思うんですけど、まあ今までにない形で色々とやっています。7月くらいにボイスドラマ自体は作ったことあるけど、新たに挑戦した部分があるので、そこを感じていただければいいなと思います。1年生も今回は割とメインで頑張ってくれたので。今回の挑戦を感じつつ、これからに期待していただければと思います!
千岩:『染まる。』の本編を観てくださった方もまだの方も、この対談を読んだ後にもう1回観ていただければ新しい発見があると思いますし、達也視点(『染まる。』)と佐紀視点(『染まる。-true color-』)で違う印象を受けると思うのでぜひどちらも観ていただければと思います。ボイスドラマということで、始めは声だけで演じるのがすごく不安だったんですが、こういう状況じゃないとできなかった経験だと思うので、対面で出来ないことを悲しむんじゃなくて、これを糧にこれからもお芝居を作っていければいいなと思います。
だいら:人と会うことが少なかったり人とのつながりを再認識したりすることが多くなったと思うんですけど、この『染まる。』という作品を観て「自分の居場所って何だろう」「人とのつながりって何だろう」って改めて考えていただけると、作った甲斐があるなと思います。あとは今回初参加の役者が何名かいるのでそこら辺を…まあ新人らしい緊張しいとか初心さとかはないんだけど(笑)そこら辺を含めて楽しんでいただければと思います。

近藤:ということで対談を終わらせていただきます。皆さんありがとうございました!

    2021/04/15(木) 18:00 第34回公演 PERMALINK COM(0)
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