「日出ずる処の天子、ブログを日没する処の天子に致す。恙無しや、投稿」
どうもなきがおブロガー(4月から、4月だけ)の塚本です!
お待たせしました!!!!前々回、前回の記事の続きの内容なので、まだ見てない方は先にそちらをご覧くださいね~。
前回は公演の動き出しから小屋入り前まで解説していきましたので、今日はその続きですよ!題して…
「公演を打ってみよう!!~作品ができるまで~」後編!!!!今日も張り切っていってみよ~~!!
【小屋入りとは】
前々回のブログで、公演場所の確保について話しましたね。公演の動き出しの段階で、1~2週間ほどの期間、場所を確保していたわけなんですが、その期間のことを、
小屋入りっていいます!小屋入り期間で我々は、
仕込みから
バラシまで行っています。各作業に関して、これから詳しく解説していきます!今日は、サークル棟1階
アトリエTでの公演を想定しますよ~。
【仕込み】
仕込みとは、ざっくり言ってしまえば公演の準備です。アトTは普段他の団体さんも使っているので、普段は単なる一室にすぎません。しかし演劇をするためには、そこに舞台装置や客席を作るのはもちろん、窓や床を黒潰ししないと光って演出の妨げになりますよね。こういった公演を行うための準備のことを仕込みと言います。
【物品の運搬】
公演に必要なものはどこから持ってくるのでしょう。もちろん自分たちが持っている物もそうですが、
学生課などから借用している物品もたくさんあります。そういった物品をアトTに持ってこないといけないですよね。なので、仕込みの最初は物品の
運搬作業から始まります。
【黒潰し】
上にも述べたように、公演中に余計な光が入ってこないように、客席の床に
黒プラダンを貼り、窓には
ベニヤ(薄い木の板材)を貼り、さらに
暗幕を一面に施します。こうしてアトT全体をブラックボックス化します。
【客席づくり】
床を黒くしたら、客席づくりです!前列はパイプ椅子を並べるだけですが、後列は見えなくなってしまうので、
学生課の借用物を使って土台を組んで、それにも黒プラダンを貼って、パイプ椅子を並べます。関係者席とカメラスペースも忘れずに!
【装置作業】
では舞台側はどうなっているのでしょう。まずは舞台の床に、舞台美術部選りすぐりの
床材を敷きます。そして、装置をどこに置くか目印を付けます。これを
バミリといいます。小屋入り前に作ってあった
パネルなどの装置を搬入して、設置します。装置が立ったら、暗幕などで出はけ口をいい感じに作って、完成です!
【照明の仕込み・シューティング】
照明ももちろん、機材が初めからアトTにあるわけではありません。だから借用・運搬するところから始まります。アトTは天井に鉄のバー(
バトン)があり、照明仕込みは脚立に乗ってバトンに機材を吊っていく作業になります。これを照明の吊り込みといいます。そしてコードを延長して最終的には、オペ室の調光卓に繋ぎます。オペというのは、公演中の照明や音響の操作のことで、専用のスペース(
オペ室)を作ってそこで操作をします。そして調光卓とは、学生課から借用して使わせてもらっている、照明操作用の機材ですね。
照明の吊り込みが終わって、舞台装置も仕込み終わったら、実際に照明をつけて当て方や光の強さを調整します。これを
シューティングといいます。照明部が中心となって頭の中で考えた演出が具現化される瞬間ですね!
【音響の仕込み・レベルチェック】
音響機材はなきがおで持ってるものを使います!
アンプ、ミキサー、スピーカー、赤黒コード…。これらが音響機材です。まず、オペ室にアンプ、ミキサーを設置します。そして客席側にスピーカーを設置して、スピーカーとアンプを赤黒コードでつなぎます。最後にPCから音を鳴らして、スピーカーから鳴れば、音響仕込みはOKです!
音響仕込みが終わったら、音量調整(
レベルチェック)をします。劇中で使われる音を一つずつ適切な音量に合わせる必要がありますね。レベルチェックまでいったら、オペの準備は完了です!
【きっかけ合わせ】
装置・照明・音響が全部整ったら仕込みは終わり!ここから
きっかけ合わせです!これは、劇中、照明や音響を入れたり消したり、変化させたりしますよね。そのタイミングを練習することをいいます。照明や音響のオペにとっては、これが機材を使って練習できる初めてのタイミングになります。しっかりと間違えないように練習して、体に覚え込ませます!
【ゲネプロ】
ゲネプロは、「generalprobe(ゲネラールプローベ:ドイツ語)」の略で、
開演から終演まで一度も止めずに行う通しのことで、途中で止めや修正が入ることもあるリハーサルとは厳密に言えば区別されるものです。衣装メイクも小道具も、照明も音響も、本番と同じようにやるということですね。ゲネプロまで来たら、もう次は本番ですよ!
【本番】
いよいよ迎えた本番、会場の外に
テントや
立て看板をしつらえて受付を作って、イスの上には
アンケートボードをご用意して、皆さんをお待ちしています!本番は回数に応じて、初ステ(1ステ)、2ステ、3ステ……のように数えていきます。来たる最終日のことは、
楽日とか、
千秋楽とかって呼んでいます。そして特に楽日の最後のステージを
楽ステと。
本番の流れもお伝えしましょう!開演時間の30分前ほどには役者もオペも裏方も、すべての準備を済ませます。準備ができたら一度皆で輪になって、
気合い入れをします!開演15分前になるといよいよ
開場!お客様を小屋に迎え入れます。開演5分前には
前説で、お客様に観劇時のお願い事をお伝えし、いよいよ開演!劇が終わった後は役者が小屋の外でお客様をお見送りします。この時役者に皆様のお気持ちを
カンパ金として頂けると嬉しい限りです!
アンケートのご記入もぜひ!お客様が全員小屋からお帰りになった後は、トラブルがなかったか確認したり(
トラブルシューティング)、アンケートや差し入れ、カンパがどれだけ頂けたかの紹介(
制作発表)をしたりして、ここまで終わったら各自休憩なり、次の公演に備えるなりします。
【スチール撮影】
スチール撮影とは、公演記録を残すため、舞台上で役者がシーンを演じている様子を撮影するものです。ゲネや本番の合間の時間をぬって行います。団員が演劇をしている様子をたくさん写真に収めるのは楽しいですよね。劇の衣装で、舞台照明を浴びているわけだから、非日常空間ができるような気がして。Twitterなどで皆さんに公開している写真はスチール撮影の時に撮られたものですよ!
【バラシ】
公演が終わった後は、他の団体さんにアトTを明け渡すために原状復帰が必要です。あっけないですが、高速でセットを搬出したり、借用物品を返却したり、なきがおの物品を部室にしまったりして、元のアトTに戻します!これが
バラシです!アトT内のバラシが済んだら、
コワシや
部室清掃です。コワシは、搬出した装置が次の公演で使わなさそうであればその場で細かく解体してスクラップにすることです。部室は狭いので今まで作った装置を保存できません。なので名残惜しいですがコワシをしているわけですね。それで、部室清掃も必要ですね。ただ使ったものをしまうだけだと大変なことになってしまうので、次に使うときに物が取り出しやすいようにして…。ここまできてようやく公演は終わりです!!文章化するとブログが3日分も作れてしまうぐらい濃いですね~~~。
というわけで、前々回・前回・今回とブログ1通り読んでもらえると、公演の流れが分かるようになっていますので、まだ全部見てない方はぜひ全部読んでくださいね!この記事が少しでも良いと思ってくれた方は、ぜひDMやTwitterにご連絡をお願い致します!新入生の皆さんを心待ちにしています!
ここまで読んでくださってありがとうございました。ブログは来週も3本投稿!!部署のプロフェッショナルを捕まえて記事を書いてもらっているので、次回以降もどうぞお楽しみに!!
劇団なきがお 4年 塚本和毅(かくた)